コラム(お住まい選びのアドバイス)

注文一戸建住宅を購入した後に考えること

注文一戸建住宅を購入した人が住宅ローンを組んだ後、将来的に気にすることは何でしょう?

 最初に思い浮かぶのが繰り上げ返済でしょうか。繰り上げ返済は、返済中資金に余裕ができた時に返済して元本を減らすことですが、手数料がかかります。手数料は金融機関によって違いますので確認しておきましょう。少額ずつ何度も繰り上げ返済をすると逆に損をしてしまうこともありますからね。

繰り上げ返済をした場合、返済期間を縮めるだけでなく、月々の返済金額を下げることも選択できる金融機関もあります。

人生設計という流れで考えると、他の大きな支出・・・例えば、教育費や医療費など老後に必要な費用だと思います。

注文一戸建住宅は、建売一戸建住宅や中古一戸建住宅と違い、理想のご自宅を実現できるのが特徴です。ただ、建築当初、しっかりと設計監理や現場管理がなされていないと、外部から容易に発見できない欠陥のある(隠れた瑕疵がある)不良品を提供されることがあります。

 そのようなトラブルに対処するため、日本の法律(民法など)で「例え不良品だと知らなくて提供した場合でも、売主がしっかり責任を取りなさい」という「瑕疵担保責任」という規定を設けています。

 売買の場合、購入者が隠れた欠陥があるという事実を知ってから1年、不動産業者=宅建業者から購入した場合は引き渡されてから2年というリミットがあります。

 ただ、注文住宅の場合は、建売一戸建住宅や中古一戸建住宅と違い、売買という形で住宅を購入するわけではなく、「頼んだものを作ってもらい、そのことに対して対価を支払う」=工務店など施工者と施主(注文者)との間で新築住宅の請負契約を結ぶ形で住宅を提供してもらうのが普通です。

 この「新築住宅の請負契約」に基づく「瑕疵担保責任」を規定しているのが、「品質確保の促進等に関する法律(品確法)」という法律で、隠れた瑕疵があった場合、購入者は、補修や損害賠償を請求できることになっています。

 まず、規格品と違い、注文住宅は一点もので制作されているわけですから・・・問題になるのは、「瑕疵」とはどんな状態か?ということです。

「請負契約で定められた内容に反することや建物として通常期待される性質ないし性状を備えていないこと」を言うので、購入者がある不具合を発見した場合に、この不具合や原因が請負契約上の「瑕疵」に該当するかどうか? 設計、施工、材料などに照らし、総合的に判断する必要があります。つまり、不具合事象が瑕疵かどうかの正確に判断するには、詳しい調査が必要となるということです。

 また、責任追及でいる期間も「引き渡されてから10年」という規定を設け、義務化しています。 ちなみに、増・改築住宅は対象外です。

 注文住宅では問題ないでしょうが・・・「新築住宅」とは、この法律に関しては、①新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもので、②新築されてから1年以内という2つの条件を満たす必要があります。

注意しなければいけないのが、全ての建物部分が対象になっていないということです。

対象となるのは、柱・梁などの構造耐力上主要な部分、雨水の浸入を防止する部分=「基本構造部分」の瑕疵に限られます。

ž   構造耐力上主要な部分=柱、梁、耐力壁、基礎、地盤、土台等の構造躯体

ž   雨水の浸入を防止する部分=外壁や屋根の仕上、下地、開口部等

になりますのでご注意ください。

もちろん将来的に建物内外装や庭フェンス等のリフォームや修繕も必要です。 

人それぞれですが、築20年以内に200~500万円の費用が必要となるのが一般的です。 

仮に500万円の費用が築20年後に必要だとすると、月2.1万円(×20年×12ヶ月=504万円)ずつ積み立てればOKです。

計画的に繰り上げ返済等を行い、これらの出費も想定したうえで積み立てていくことになるでしょう。

捕捉ですが、フラット35の場合は、団体信用生命保険が毎年残債に対してかかります。案外忘れがちな人も多いので気をつけましょう。

次に住宅ローンの借り換えですが、借り換えとは、別の金融機関で住宅ローンを組み直すことです。

例えば購入時に、今後は景気回復して金利が上昇すると考えて固定金利の住宅ローンを選択した場合は、低金利時代が今後もずっと続くのかどうかを常に考える必要があります。低金利時代が今後もずっと続いてしまうと確信した時に、変動金利への借り換えを決断するわけですね。

反対に、購入時に今後もずっと低金利時代が続くと考えて変動金利の住宅ローンを選択した場合は、いつ金利が上昇し始めるかを常に考える必要があります。もうすぐ景気が回復し金利が上昇すると確信した時に、固定金利への借り換えを決断するわけです。

借り換えの際も購入時と同様に、金利優遇等の条件面を金融機関としっかり交渉しましょう。

借り換えにも購入時の住宅ローンと同様に当然諸経費がかかりますが、諸経費分も借入可能な金融機関が多いですね。

更に 借り換えとは別の方法で、「融資条件変更」というものがあります。購入時にフラット35以外の住宅ローンを組んだ場合で、借り換えをしようと決断した時に、返済中の金融機関に(条件を変えてくれないと)借り換えをしますと交渉し、借り換えより好条件を得られた場合に行います。抵当権設定のやり直しが無いので、諸経費が殆どかかりません。

捕捉ですが、購入時に短期の固定金利を選択した場合は、固定期間が終了した時に、次は何年固定にするか事前に考えておく必要もありますね。